環境汚染が進み、添加物や農薬、養殖で使用される抗生物質など、有害物質は普通に生活していればどうしても体内に入っ
てきます。このような現代社会において、毒物を体内に入れずに生活していく方向性は現実的とは言えません。開き直って
「そんな事を気にしてたら生きていけない」という声も聞かれます。しかし健康食品やサプリメントには関心が高く、どう
もちぐはぐです。
いきなり結論から書きますが、健康食品やサプリメントを摂取して健康になろうという発想、方向性そのものが王道ではありません。以前の
栄養状態が悪い社会においては、何かを摂取して健康になろうという「足し算の発想」は理に適ったものだったかもしれま
せん。しかし現代は飽食の時代で、量の問題で言えばむしろ食べ過ぎです。また添加物や農薬など、食
品そのものが汚染されている事を考えれば、このような状況においては、如何に悪い物を体内に入れずに出していくかという「引き算
の発想」こそが理に適ったものです。
健康食品やサプリメントにお金をかける(足し算の発想)なら、同じお金を使って食事の質を上げた方が遥かに有益です。
健康に害のある添加物や農薬が減る(引き算の発想)効用は、健康食品・サプリメント摂取の比ではありません。
しかし世の中見渡せば、健康食品やサプリメントの広告ばかり。普通に暮らしていれば、健康のために何かをしようと思っ
たら、健康食品やサプリメントでも始めた方が良いのではないかと、自然に刷り込まれてしまっています。というのも当然で、
「引き算の発想」では儲かりません。何かを余計に買わせるからこそ、そこに利益が発生するのです。利益を得ようとする
者達が大量の情報発信をしているのですから、比較すれば「足し算の発想」ばかりが目に留まるのです。テレビにしたって、
食品メーカーはスポンサーで大切なお客様。「食べるな」という情報は積極的には発信できません。
一方、栄養バランスが偏るからサプリメントなどでバランスをとるのだという反論もあるかと思います。同じ野菜でも、
現代は栄養価が下がっているのだから、ビタミンなどがどうしても不足するという理屈もあります。この理屈は一見、もっ
ともらしく聞こえます。しかし人間は栄養素で生きているわけではありません。他の生命を頂く事で、命を継いでいってい
るのです。生命の気が入っていないサプリメントは、デッドフードでしかなく、身体は決して良質の食物としては認識しま
せん。特定の物質を抽出して摂取しようという考え方は合理的に思えますが、人間の根本部分で大切なものを見失っている
のです。生命の気が生きている状態で頂くからこそ、人間はそれを自らの糧にしていけます。
サプリメントや健康食品の殆どは、身体にとっては毒にも薬にも大してなっていないのが現状で、場合によっては害になっ
ている事もあります。健康ブームとしばらく言われ続け、健康食品・サプリメントも一大産業になりました。しかし人間が
以前よりも健康になっているという全体的評価は、一向に聞こえてきません。この現実に早く気づくべきです。
こういう状況であるから、今こそ私達は「何が本当に身体に良いのか」を冷静に見極め、毒物を身体に入れない引き算の
発想を中心にした食生活を考えるべきではないでしょうか。
但し健康食品やサプリメントで、健康状態が改善したという声は現実にあります。栄養学的なアプローチが無効という事
ではありませんし、その人に合っていたというケースは、どんな健康法や療法にもあります。ここで言いたい本質は、
健康食品やサプリメントでは、本当の健康は決して買えないという事です。